会うたびに
わからなくなる
ふたりでいるときの自然さと
このままの距離で
十分だと思い
帰ったあとの寂しさに
ものたりないと思う
その矛盾
冬の空に雲もなく
帰り道に
夏を想う
わからなくなる
ふたりでいるときの自然さと
このままの距離で
十分だと思い
帰ったあとの寂しさに
ものたりないと思う
その矛盾
冬の空に雲もなく
帰り道に
夏を想う
複雑で奇妙な私達は
ジンを飲んで笑い
肩を寄せて歩く
いくつも
いくつもの
感情が溢れて
いっしょくたになって
流されて
曖昧で微妙なままの私達は
夜桜が散る闇に
ひっそりと泣くことしかできない
まだ帰って来ない?
冷蔵庫に聞いてみても
どうせ冷たく笑われるだけ
ひとりの家はやけに無機質で
規則正しい空気清浄機と私は
お酒の波に呑まれてゆく
キーボードの音がカチャカチャと
無意味に指先からこぼれていく間も
携帯電話は未だ機嫌が悪いらしい
苛立ちや不安やもやもやを溜め込んだ胃が
私の代わりにキリキリと泣いて
時々きゅう、と信頼感を消化する
ああ。
頭が割れてしまわないうちに
君が今、帰ってきてくれたなら
ああ。
君が今
帰ってきてくれたなら
全てが
全てが元通りに動き出すのに
複雑で奇妙な私達は
ジンを飲んで笑い
肩を寄せて歩く
いくつも
いくつもの
感情が溢れて
いっしょくたになって
流されて
曖昧で微妙なままの私達は
夜桜が散る闇に
ひっそりと泣くことしかできない
あなたが今話しているあなたのことを
全て信用するほど私は無垢ではなく
あなたのつく嘘を見抜けるほど
勘が鋭いわけでもない
悲しいことに私は人を信用しないし
私は嘘をつく
あなたがいくら好きだと言っても
私にはその気持ちを理解できない
あなたは私を好きだというけれども
私のどこを好きなのかわからないし
あなたが見ている私は
本当の私ではないかもしれないのに
好きだという
あなたのそのまっすぐな無鉄砲さは
本当だろうと
それだけは信じようと
今はそれが
私にできることの全て
全て信用するほど私は無垢ではなく
あなたのつく嘘を見抜けるほど
勘が鋭いわけでもない
悲しいことに私は人を信用しないし
私は嘘をつく
あなたがいくら好きだと言っても
私にはその気持ちを理解できない
あなたは私を好きだというけれども
私のどこを好きなのかわからないし
あなたが見ている私は
本当の私ではないかもしれないのに
好きだという
あなたのそのまっすぐな無鉄砲さは
本当だろうと
それだけは信じようと
今はそれが
私にできることの全て
絵を描く
キャンバスに
輪郭と
大きな耳
短くてやわらかい髪の毛
無精ひげと
鎖骨
でも
君の顔が想い出せない
想像は無限に
思い出は鮮明に
キャンバスには
顔のない君がいる


